宿題指導

■ 平成29年4月3日・現在 ■
平成29年度 Link 高校数学ブログ MENUへホームページへ

数専ゼミの宿題指導について

 宿題をもってくる生徒の2タイプ

 ■タイプT
  「せんせい,この問題ですけれども,ここまでは解いたのですが,その後がわからなくて…」
 ■タイプU
  「せんせ, この問題を教えて下さい!」

 宿題を教える先生の2タイプ

 ■タイプT
  「はい,少し時間を下さいね。解き方を調べ,関連する基礎資料と類題を用意して,明日教えます。」
 ■タイプU
  先生:「ど〜れ,見せてごらん。それはな,ほれ…こうして解くのっ!」
  生徒「なるほど,うん,うん…」

 最悪の組合せ

 タイプUの生徒+タイプUの先生   

 なにがいけないのか?

 教えると,その段階では,分かった気分になります。
 教え方のうまい先生ほど,どんな生徒をも分かった気分にさせます。
 しかし,その段階では,生徒は”解ける”ようになったわけではありません。
 家に帰って解いてみると,少しも解けないことに驚愕します。
 それは解法プロセスを自分で組み立てたわけではないからです。
 だから,解法プロセスを1から自分で組み立てる学習をしない限り…
 宿題を教えてもらってもその問題が解けるようにはならないのです。
 テストでは,宿題の中からよく出題されます。
 その意味で,宿題は自分の力で解けるようにしておかなければなりません。
 タイプUの生徒に解法を教えることは…
 その生徒は”うれしがり”ますが,その生徒のためにはならないのです。 

 数専ゼミの宿題指導の方法

 だから…
 数専ゼミの宿題指導は,質問した生徒が自分の力で問題を解くのをアシストする形を取ります。
 具体的には,次のように指導します。
 (1) その宿題とほぼ同じ解き方をする「例題」を用意し,その解き方を教えます。
   その解法を手本として,宿題を生徒自身の力で解かせます。
   普通は,これで,ほぼ解けるようになります。
   なぜならば,「解法の手順と全体の流れ=(解法プロセス)」を自分で組立るからです。
 (2) 家に帰ったら「もう一度解く」ことを義務づけます。
   解法を覚えているかどうかのチェックです。
   次の手順で「チェック&おさらい」をします。
    @まず,「例題」の解き方を復習します。紙に答案を書きます。
    A次に,質問した問題を解きます。同様に,紙に答案を書きます。
    Bここで,解けなかったら,解き方を覚え直します。
     (紙に答案を作りながら覚えます。答案を作ることは,解法プロセスを組み立てることだからです。)

 *@,A,Bの学習をやらないと,宿題指導を受けても,効果は”蒸発”してしまいます。
 *塾で指導を受けても結果のでない人は,例外なく,この家での「チェック&おさらい」をやっていません。
  例外なく,です。

 宿題の質問のしかた

 以上のような指導をするために,
 例題を準備する関係上,宿題は少なくとも指導を受ける前の日までに塾に提出していただくことになります。

 エピローグ

 ちなみに「どれ,見せてごらん。こういう問題はこうして解けばいいのです」式の指導を受けていませんか。
 このようなその場限りの思いつき指導を受けている限り,数学力などつくわけがありません。
 「ああ,そうですか」で終わるからです。
 塾で宿題を教えてもらっているのに,数学の成績が伸びないという人は,一考下さい。
_